こんにちは、ころっちです。
ころっち。カナダ、オンタリオ州在住。現地の大学院をでて、英語onlyの環境で15年以上、医療ソーシャルワーカーとして働いています。
海外に長期滞在したことのある人はだれでも、日本を出た時のある種のすがすがしさを覚えているのではないでしょうか?
家族や友人と離れるのことの寂しさがある反面、わずらわしい人間関係から離れて遠くへいく、という解放感は、一度味わうと病みつきになるような心地よさだったことを筆者は昨日のことのように思い出すことができます。
しかし、海外生活の非日常も、ある程度の時間がたつと、あたりまえですが「日常」に変わっていきます。そしてやはりここでも、新たな人間関係と向き合わなければなりません。
ホストファミリーとの関係での悩み
短期留学・語学留学の際、事前のアレンジなどもしやすく安心感がもてるのがホームステイの魅力。
うまくいけば、家での英語の練習にもことかかず、食事の心配もなし、また現地の文化を学ぶことができ、様々の現地の情報も仕入れることができるといいことづくめ。
ただ、残念ながらこれがいつもうまくいくとは限りません。
食事が合わない、また大した食事を用意してもらえない、というのは、カナダのホームステイでは大変良く耳にする話です。
日本で母親に用意してもらうような、毎日違うメニューで、おかずが何品もならぶような食卓というのは、現代の一般的なカナダの家庭、とくに都市部ではあまり見ない光景かもしれしれません。
また、副収入減として、単に間借り人としてホームステイを受け入れる家庭も少なくありません。家族が皆それぞれ忙しく、なかなか話をしたり一緒に遊びにつれていってもらったりする機会のないことも。
さらに、カナダの都市部は大変多文化で、地域によってはいわゆるカナダ生まれの白人家庭は少数派だったりします。
ホストファミリー自身もいわばニューカマーで、英語にもアクセントがあったりすることもしばしば。
ここまでなら、いわばカナダの特徴の一つとして、受け止めざるを得ないことでしょう。
問題なのは、時として、ホームステイの学生に不相応な金額を請求したり、予告もなく追い出そうとしたり、その他不当な条件を押し付けようとするケースです。
また、家主や家族やその知人、他のホームステイのルームメイトなどによる性的被害なども、報じられているよりも多くのケースが存在するといわれています。
もしこういうことに巻き込まれたり、変だなと思うようなことがあれば、すぐに学校のカウンセラーら留学センター、日本領事館や大使館などに相談しましょう。トロント近郊ならJapanese Social Serviceへの相談がおすすめです。
リンク:https://jss.ca/
ただ、権利の侵害や犯罪などでなく、単に「自分の期待していた状況とはちがっていた・・。」ということであれば、まずは改善策を考えてみてください。
お互いが気持ちよく過ごせるための提案や、不安・不満に思っていることを、「アサーティブに」話してみては。ナイスでフレンドリーなアプローチを試みてみましょう。
日本人同士の関係での悩み
心配事を相談しあったり、勉強や仕事探しで励ましあったり、情報を共有したりと、日本人の友人との関係も良好に保ちたいもの。
また海外にいると「日本人」というだけで、仲間意識や親密感を抱きがちになり、あっという間に友人になってしまうことがあります。
ですが、しばらくたってみると、「この人とはどうも気が合わないな」と気づいたりすることも時にはあります。
特定の一人の友人と親密になってしまっていると、気が合わないと思ってもなかなか距離を置くことが難しくなってしまいがち。
海外に渡航してしばらくは、なるべく複数の友人と広く付き合うようにするのが精神衛生上お勧めです。
仕事上の人間関係での悩み
仕事上の人間関係の悩みで多いのが、仲間外れにされる、いじめや意地悪を受ける、雑談に入れない、不当なシフトや仕事内容を押し付けられる、などではないでしょうか?
仕事仲間とうまくやるコツは、まずは職場の全員に、自分からフレンドリーに接すること。
これだけは、どこの職場でも絶対に大切だとわたしは実感しています。
新参者だからと委縮して、話しかけてくれるのを待っていると、気取っている、お高く留まっているというふうにみられることも。
また、少し慣れてきたら、助けあえる仲間をさがしてみましょう。
相手が忙しくて手がまわらないときに快くサポートを引き受けたり、シフトを変わってあげたりすることで、相手にとってあなたが必要な存在になります。
もちろん、時には助けをもとめて、自分だけが「都合のいい存在」になたないように気を付けましょう。
他国の出身者で、日本人に対して、不思議な劣等感の裏返しから意地悪をしてくるような人たちもいるようですが、こちらがフレンドリーにふるまうことによってそれは180度ひっくり返ることがままあります。ぜひお試しを。
フレンドリーにふるまうコツは、「一人一人の名前を憶えて、その人の名前を入れて挨拶する (Hi Wendy, how are you? )」こと、そして雑談をしかけること。
おとなしく従順にしているだけでは、職場の人間関係はよくなりません。
ただし、上司や雇用主が不当な要求をしてくる場合には、あくまで礼儀正しく、ただしアサーティブに対応してください。言われたこと、その日時など、メモをとっておきましょう。
自分の権利をきちんと調べ、説明や改善を求めましょう。
嘘も方便で「知人にemployment lawに詳しい人がいるので相談してみます」と言ってみたりするのもいいかもしれません。
都合よく使えると思われたら使い捨てにされる可能性が高まります。
簡単にはいいくるめられない、と思わせることが大切。
また雇用主に対しても、変に平身低頭な態度で接することはありません。ファーストネームで呼びかけて、同僚にするようにフレンドリーに話しかけてみましょう。
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恋愛・パートナーとの関係における悩み
国際恋愛・結婚は、はっきり言って盛り上がりやすく、うまくいっているときはすごく楽しいもの。
日々いろいろな発見があり、またパートナーの言語が英語であれば英語の上達も期待できるという、うれしいおまけも。
ただ、慣れない土地・文化の中で、相手が信用のおける相手かどうかを見極めるのはやっぱりけっこう難しい。
国際結婚カップルは大変増えていますし、うまくいっている例も非常に多いのですが、離婚にいたっているケースもまた同じくらい増えています。
なかには、DVの被害者になってしまったり、結婚後も永住権の書類を書いてもらえず、国際法の関係で子供を連れて日本に逃げ帰るわけにもいかなくなり八方塞がりになってしまうような人もいないわけではありません。
ハーグ条約https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/index.htmlでは、片方の親が、もう一方の親に無断で子供を海外に連れ去ることを禁じています。日本もカナダも、ハーグ条約に加盟しています。
恋愛中も、相手がどういう人なのかー依存症などの問題行動はないか、金品を要求してきたり必要以上に束縛してくる傾向にないかなど、慎重に観察しながらのお付き合いをこころがけて。
これはわたしの個人的意見ですが、英語(または他の共通言語)で口げんかしても、きちんと意思疎通をおこなって和解できるようになるまで、結婚はしない・子供は作らないほうがいいです。
日本人女性は従順だというステレオタイプは残念ながら世界中に広まっているので、それを期待して日本人女性に近づこうとする男性は多いです。
なので、それをくつがえしてもキレない人を選んでくださいね。
また、夫婦間のバランスを保つために、結婚後も相手に頼らず金銭面で自立できるよう心掛けることもぜひおすすめしたいです。
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