好んで選んだ海外移住や国際結婚。でも、年齢を重ねて、「なんでこんなところに住んでいるんだろう?」「やっぱり日本に住むべきだったかな・・」と思うことは、たぶん誰にでもあるのではないでしょうか?
正直なところ、私自身、後悔したことは何度もあります。
夫の仕事がうまくいかず、経済的につらかった時期。
大学の授業についてくのが大変で、課題を仕上げるために徹夜が続いたとき。
差別やマイクロアグレッションを経験してもやもやしたとき。
日本の母が病に倒れた時。
自分の仕事がなかなか見つからなかったとき。
親友の結婚式や、祖母や祖父の葬儀に出席できなかったとき。
初めての妊娠で、仕事をしながらつわりに悩まされていた時。
日本の友人たちが集まった食事会や飲み会を報告を聞くとき。
数えはじめると、キリがないほどです・・・。
後悔、というには大げさですが、
散歩をしながら、空をみあげて、ずいぶん遠くまで来ちゃったなあ・・・と思うことはしばしば。
そしてふと、あの時日本にとどまることを選んだら、自分の人生はどうだったのかな?などという考えが頭に浮かんだり。
でも、同時に、落ち着いた気もちで自分のここまでの日々を振り返ると、やっぱり感謝のほうが何倍も大きいのです。
支えてくれた家族、健康に育ってくれた子供たち。助けてくれたさまざまな人々。日本に住み続けていたら、知りえなかったであろう、さまざまな価値観や経験。人種や言語で、差別や区別されることも含めて。文化のはざまで揺れるというのはどういうことなのか。外から見る日本、日本人である自分、二言語を操っての生活や子育て。
そして、より困難でも、自分で選んだ人生を生きている、という実感をもてていること。
自分で自分を幸せにするのだ、と思えるのは、その時々で自分で選び取ってきた自覚があるからなのではないかと思っています。
後悔、と書きましたが、短い人生、後悔している暇なんてないし、「もしも」の世界は、選択肢ではないのです。
これを読んでくれるすべての人に、心の平穏と幸せな明日が訪れることを願って。
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