来年、国際結婚25周年を迎える私たち夫婦。カナダに移住してからちょうど4半世紀が過ぎたことになります。夫婦ともに年齢を重ね、リタイアや老後のことが話題に上ることも多くなりました。今までは子供たちのことが第一でしたが、そろそろ子離れを考え、自分たちのことにも目を向けるときなのかもしれないね、などと話しています。周りの友人たちや同僚などの間でも、こういったことが話題に上ることもしばしば。この記事では、カナダ移住後の老後の過ごし方についてのオプションを紹介していきます。
リタイア後のライフスタイル(オンタリオ州の場合)
UP NORTH – Enjoy tranquility and nature in Northern Canada カナダ北部での静かな生活
ガーデニングやゴルフ、釣りなどの趣味や、静かな環境で自然を楽しみます。都市部にはない広い庭や、湖岸の物件などを求めて都市部から移り住む人も多いようです。趣味と実益を兼ねて、早期退職後、農場の経営に乗り出す人も。湖の多いコテージカントリーエリアやナイアガラなどは、自然派の中高年に人気のエリアです。
Winter Birdsー 夏はカナダ、冬はフロリダやカリブで太陽を楽しむ
カナダの冬は長く寒さも厳しいため、高齢者には健康面や安全面で過ごしにくくなってくることもまた事実。日々の除雪や雪道の運転も、年齢を重ねるにつれ難しくなってきます。そこで、老後の資金に余裕のある高齢者層なかには、冬は暖かいフロリダやカリブに長期滞在する人々も。フロリダには、そういった高齢者層(winter birds)用のコンドミニアム、リタイアメントコミュニティが多く存在し、現地での友人や仲間づくり、アクティビティなどのサポートもおこなっています。
City athletes – Stay young by maintaining an urban lifestyle 都会的なライフスタイルで若さを保つ
高齢者の中には、都市部にとどまり、観劇や音楽鑑賞などの都市部ならではの趣味や、スポーツを楽しむ人たちもいます。都市部には、テニスクラブやジョギング、サイクリングのクラブなど、人の多い場所ならではのバラエティに富んだグループが多く存在し、気の合う仲間を見つけやすいのもポイントです。
volunteers ボランティア
仕事を退職した後は、社会貢献のためのボランティアに従事する高齢者も多いです。時間に余裕ができたこと、そして長年の仕事の経験などを活かし、コミュニティに「GIVE BACK」する機会を得ることは、精神面での充足のみならず、人間としてのさらなる成長につながります。また、共通の価値観をもった新しい仲間に出会えることも、ボランティア活動の魅力のひとつでしょう。管理職や専門職の経験を活かし、慈善団体や非営利団体などの理事職(ボランティア)に就任する人も。そういった機会は、特に都市部には数多く存在します。
going home 出身国へ帰国
海外からの移住組の中には、市民権を獲得後、子育てが一段落し、出身国へ帰っていく人たちも。年をとってくると、やはり慣れ親しんだ文化や土地を懐かしむ向きも多いようです。もともと、子供の教育や将来のために移住してくる人も多いため、子供たちがカナダに根付いたら目的達成と考える人も少なからずいるようです。
Supportive grandparents 孫と子供のサポーター
カナダは日本に比べ、女性の社会進出、就業率が高く、若い夫婦も共働きがごく一般的。ですが、デイケアなど保育サービスも高額です。そのため、ママが仕事中はおばあちゃんやおじいちゃんが孫の面倒を見るケースも。または保育園の送り迎えや、病気で園をお休みした時のサポートなどをしている高齢者もよく見かけます。
まとめ ーカナダ、オンタリオは老後の移住国としては△
以上に見てきたように、おもに冬の寒さや雪の多さから、オンタリオ州の都市部で老後を過ごすことは、この地域の出身者にとってもあまり理想的とは言えないようです。また物価や地価の値上がりの激しい昨今では、老後の蓄えや年金など、資金に限りがある状況下では、豊かな生活を送るのは難しいといえそうです。
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