政府は、オンタリオ州の長期介護施設のスタッフは、COVID-19の予防接種を受けなければならないと、10月1日に発表しました。期限は11月15日です。
ロッド・フィリップス ロングタームケア大臣は、11月15日から実施されるこのワクチン接種の義務化は、デルタ型がもたらす脅威に対処するために必要であると述べています。
これまで、介護施設で働く人たちは、ワクチンを接種するか、定期的に検査を受けるかを選ぶことができていました。ワクチンを受けないことを選ぶ場合は、予防接種の利点についての教育コースに参加することも義務付けられていました。この方針が発表された当初、一部の医師や医療専門家からは、批判の声が寄せられました。抵抗力の弱い、コロナ感染及び重症化リスクの高い人々の世話をする介護スタッフは、は完全に予防接種を受けるべきだという意見です。
11月15日からは、ワクチン接種を完了していないスタッフは、介護施設に入ることも許されません。ワクチン接種をしていない場合は、無給の勤務停止、つまりレイオフあるいはサスペンションという形になるということです。雇用保険も適用されないということですので、完全に収入がなくなる状態です。
また、介護施設だけでなく、病院やホームケアの分野でも、同じ措置が取られることになりました。すべてのホームケアワーカーは、11月末までにワクチンを受けていなければなりません。
パンデミックですでに疲弊しているヘルスケアシステムは、一時的にせよ、膨大な数のワーカーを失うことになりそうだという予想が聞こえてきています。
介護施設でもホームケアでも、はたまた病院でも、再び深刻な人手不足が発生することは必至なのでしょうか。1年を超える緊急事態をなんとか乗り越え、やっと感染者数が落ち着いてきてほっとしたのもつかの間、残されたワクチン接種済みの医療従事者は、さらに大きな緊張と不安にさらされています。
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